僕が言うまでもないですが、最高のロッドです。
佐々木小次郎の物干し竿。ソルトビッグベイターのエルホリ80
そんな愛して止まないエルホリゾンテ80(El Horizonte80)をインプレします。
エルホリゾンテ80 スペック 概要
- アクション:レギュラー
- 長さ:8ft
- 仕舞寸法:130cm
- グリップ長:35cm
- 重さ:265g
- Mono/PE MAX:25lb/3号
- キャストウェイト:10〜120g
- 価格:45,800円
詳細についてはツララの商品ページと開発者の足立さんのブログを参照してみてください。
開発者の足立さんは岸釣り日本記録のブラックバス71cm/8.5kgの保有者であり、アカメ、イトウ、世界の大物を狙う大物釣り師。ツララの他のロッド同様に遠征や怪魚を狙うための剛竿だと思い込んでいたのですが、大違いでPEでビッグベイトを扱い、ラインテンションを操りながら丁寧にアプローチしていける竿です。
どこにでも書いてあるような竿の特徴はオフィシャルに譲るとして、使ってみてどうだったかなどについて書いていきます。
考えた末のセッティング
自分はエルホリゾンテ80を以下のセッティングで使用しています。東京湾では強い印象があるかもしれませんが、全く問題ないです。
▼エルホリゾンテ80セッティング
- リール:バンタムXG(アンタレスDCMD・クラドK200などを使用することも)
- ハンドル:バリアルハンドル95mm
- ライン:YGK オッズポート3号
- リーダー:VARIVAS オーシャンレコード40〜60lb(矢引き。結束はFGノット)
- スナップ:鉄腕スナップ#00〜0/オーシャンスナップ(スタンダードなルアーサイズに合わせて適宜)
どうしても現場でルアーサイズを下げたいときには、リーダーを細くして対応しています。VEP30lbを1ヒロ〜2ヒロ。これでハク喰いに7gのジグヘッドとisseiのキャラメルシャッドまで余裕で対応可能です。
なぜこのロッドを選んだの?
自分がホームとしている河川は東京湾の都市型河川。隅田川や荒川ではアベレージサイズは50〜60cmと言われています。ですが、真冬の隅田川の明暗で「人でも落ちたか」というようなボイルを見たことがあります。
東京湾といえばハイプレッシャーで小さいルアーに細糸で繊細に…。というアプローチが基本になります。確かにそれでも釣れるし、その面白さも十分にあります。ですが、日々釣り場に立つ中で細い糸が水を切ったときに見えていたベイトやシーバスが沈んでしまったという経験が一度ならずありました。
「じゃあ、糸の存在感をなくすくらいのでかいルアーを使ったら良いんじゃない?」
というのが自分がビッグベイトを使い始めた理由のひとつです。(ビッグベイトについての考え事はまた書いてみます)
そこで使用し始めたロッドがFishmanのブリストコモド610。これも150gくらいまでのルアーを操作しながら釣るには良かったのですが、都市型河川で立ち位置が高いとラインメンディングが難しかったです。ボートでやるならコモドの出番です。
そこで手に入れたのがエルホリゾンテ80でした。
また、僕のスタイルとしては、ラインスラックをコントロールしながら、極力ルアーを自発的に動かすような釣りと、デッドウォークや早巻き、水を叩くようなトウィッチなどを両極端に行います。
▼使い倒して気づいたエルホリ80の特徴
- レギュラーテーパーと重量バランスで操作、ファイトの点で現状最適解
- 適度に張りがありつつも、硬すぎないティップでラインメンディングしやすい
- いい意味でダルく、レスポンスが遅れ気味なブランクスでバラし知らず
- 4oz竿でありつつもキャストウェイトの幅がかなり広い(10g程度〜150g)
- ガイドセッティングで糸絡みや取り回しでのトラブルはゼロ
これはツララブランクスに共通した感覚ですが、「反応が遅れる」ような感覚があります。決してこれは悪い意味ではなくて、ルアーをアクションさせるときのタメや、首振りやエラ洗いに対しての追随性が逆に高い印象です。
キビキビアクションさせたいわけではなくて、ビッグベイトの自発アクションや、ラインスラックを出しながら違和感を出さないようなアプローチには非常に適したブランクスなのではないかと思っています。
ロッド自体は軽いものではないですが、全体のバランスが良くて一日中釣りして疲れる感じはしません。まさにどこまでも広がる地平線(El Horizonte)のようなおおらかさ。
どういうルアーで釣りしてる?
まずはじめに書いておきたいのは、この竿のMAXウェイトは4ozですが、どんなルアーでも4ozで使いやすいかと言われれば別です。
個人的に白眉だと思うのは「2oz程度のビッグベイト・ミドルベイトをスラックを出しながら自発的にアクションさせて釣る」釣りです。
ヒフミクリエイティングのブルージュ190F/SS、DRTのタイニークラッシュ、ガンクラフトのジョインテッドクロー178。このあたりの操作感が一番気持ちよいです。タイニークラッシュのヨタ巻で流れに乗せていったり、ブルージュを流し込んでいくような釣りには最高の使用感でした。
一方でキャストフィールとしては、70g前後のルアーが気持ちよく飛んでいきます。
操作感を保てるMAXは100g前後。ダウズスイマー220Fとエルホリ80の組み合わせはとても良いです。みんな大好きメガドッグも扱えます(ただ扱いやすくはないし、開発者の意図とも違う気が)
下限としてここまで使えるというところを紹介しておきます。
ヒフミのブレス100SSは25gのミノーです。このあたりまでが現実的に使用感として気持ちいい範囲ですかね。ブレスはビッグベイトで通すときも、そうでないときも年中ボックスに入ってる鉄板ルアーです。ですが、ガルバとか前述のワームも一応やれます。これはロッドよりもリーダーの太さの影響が大きそうです。
魚を掛けてみて
70cmくらいまでは瞬殺ファイトです。太糸で全体的に強めなタックルなので口切れの心配がよぎりますが、ベリーからバッドまでが粘るように曲がり込んで、追随がすごくよくバラす感覚がかなり少ないです。大型の魚は弱りやすいですから、時間を掛けずにファイトして素早くリリースできるといいですね。
まさにキャッチコピー通り「柔よく剛を制す」竿です。
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