TULALA Corona89に合わせているカルカッタコンクエストDC100HG。購入してすぐに全バラシしてすべてのパーツを脱脂したうえで、ケミカルを入れ直しました。
購入段階ではギアにもグリスの塗布が要所要所って感じでした。これではすぐにダメになっちゃいそう。。私のだけかもしれませんが、シマノさん頑張って!
約2ヶ月間使用したリールのステータス
リールが晒された環境
- 釣行回数:40日程度
- 土砂降り雨:3回
- パラパラ雨:多数
- 干潟:1回
- 掛けた魚8匹
高温多湿で雨も多くて、雨後の笹濁りで泥まみれの水にも晒されたこともありそれなりに過酷な環境だったかと思います。巻きのノイズが出始めたので、ここで内部状態を把握する目的を兼ねたオーバーホールメンテです。
ちなみに、普段のメンテナンスは、流水で流す&スプールとメカニカルブレーキを外して乾燥保管です。
まずはバラしていきます。ドライブギア軸の根本とかヤバめw ちょっとケミカルの量が多かったのかな…。
パーミングカップ側の油膜は保持されていましたが、汚れと水分が残ってます。
パーツを全部バラして、パーツクリーナーで洗浄します。ドロドロやww
パーツクリーナーは惜しみなく使っていきます。ギアは歯ブラシ(柔らかいやつ)にオイルをつけてマイクロモジュールの歯を全部優しく磨きます。(絶対に乾燥状態ではやらないこと!)
2ヶ月使い込んでみてどうだったか
- 巻きがサラサラ過ぎてなにやってるかわからない時がある
- ドラグが一回出始めると出過ぎる感じがする(ホント気持ちの問題)
- 内側に水が抜けていく構造で乾燥したつもりでも降ったら水が出る
- レベルワインダーのウォームシャフトが水と汚れにすごい晒される(なんで下むいてるの?w)
ケミカルを入れていこう
使用するケミカル類はBOERDのMETHODのオイル/グリスです。私はBOREDで統一していますが、なんでもいいです。「オイルにこだわる<適正頻度でメンテする」です。
METHOD製品が掲げる「初期性能の一歩上」を狙っていきます。
ボディにDELTAグリスを塗布する
ボディなど金属部分にグリスを塗布します。腐食対策や水分がついても油膜で保護することが目的です。
ここには、粘度が高く、粘性が低いDELTAグリスを塗布していきます。粘性が低いほうが塗布しやすい。
特にマグネシウムボディのリールなどはボディの保護重要です。
ピニオンギアを保持するベアリングにLIGHT DUTYを塗布する
ピニオンギアの根本のベアリングは、海水に晒されやすく回転性能が必要でもないので、保護目的ならグリスの方が良いです。今回は巻き感を重くせずにカルコンのサラッとした巻心地をやや重くシルキーな感覚にして巻感度を上げていきたいと考えています。(2ヶ月使用感の1点目への対応)
フルエステル系のオイルであるLIGHT DUTYの金属への吸着性能と、剪断性における耐摩擦の性能を信じて注油しておきます。
ウォームシャフトにはTHETAとLIGHT DUTYを塗布する
2ヶ月使用感にも書いた通り。カルコンのウォームシャフトは水分とゴミを組み上げているような感覚があります。ここも完全保護だけを考えればグリスです。もし巻きを軽くしたいならオイルです。海水利用におけるウォームシャフトには絶対にグリスと言えます。
ウォームシャフトは巻き感にかなり影響を与える要素であるため、グリスには粘弾性の低いTHETAを塗布します。粘度は低い(つまりサラサラ系)のに、粘性が高く張り付くようなニュアンスを持ってるTHETAはウォームシャフトにピッタリなのかなと。
ウォームシャフトの両脇にはLIGHT DUTYを塗布しています。
ウォームシャフトギアと、ドライブシャフト軸のベアリングにはTHICK HEAVYを塗布する
初期オーバーホールの際にはウォームシャフトギアにはDELTAを、ドライブシャフト軸のベアリングにはLIGHT DUTYを入れていました。不満というわけではありませんが、巻き自体が軽くなりすぎていてリーリングにもう少し圧を感じてもいいかなという意図から、超高粘度性状と粘弾性高粘着性状の相乗により油膜の強靭な物理的吸着に優れた液体グリスであるTHICK HEAVYを塗布していきます。
軸受けのベアリングは巻心地にもかなり影響するため、サラサラの軽い巻き心地を狙っていかない限りはグリスの塗布をおすすめします。巻きの軽さ<保護で設定したほうが初期性能維持には効果があります。
ドライブギア・ピニオンギアにはDELTAとTHETAの混合グリスを塗布
耐久性維持と、シルキーさを目指した混合です。カルコン100DC HGでは、一般的なシーバスルアーからブルージュ190などの50g未満くらいまでのルアーまで扱います。ギアもベアリングもどちらかといえばルアーで負荷がかかっていく方向なので、保護重視です。
DELTAとTHETAの混合比率はだいたい2:1くらいです。
写真を取り忘れたのですが、、、
ギアの塗布には、筆を使って、溝という溝にきっちり塗りきります。グリスの適正量は「ギアの全部の溝にグリスが不足なく行き渡っていること」です。塗りすぎてもあとで拭き取ればいいだけなのでケチらずに多めに塗ります。
ドラググリスとしてもTHETAを塗布します。
※ ドラググリスの塗布量はごく薄く、油膜がつくくらいの塗布量です。塗ったら拭き取るくらいで丁度です。塗りすぎるとドラグが効かなくなるので要注意です!
スプール回転系のベアリングにはCHIMERAを塗布します
フルエステル系オイルで、金属吸着性能に長けたCHIMERAを塗布しました。回転性能だけならGOLYATを使うといいのですが、耐久性の維持を狙っていってCHIMERAです。
ワンウェイクラッチにもCHIMERAです。
摩擦力が働くところにはCHIMERA一択でよいのでは?
完成!
しっかり組み込んで完成です。
使ったケミカルまとめ
- ボディ:DELTA
- メインギア・ピニオンギア:DELTA+THETA混合
- ベアリング:LIGHT DUTY
- ウォームシャフト周り:THETA・LIGHT DUTY・THICK HEAVY
- スプール回転系ベアリング:CHIMERA
- 組み上げ系:LIGHT DUTY
使用感は変わった?
- サラサラ感からやや重めな巻心地に(ケミカルがこなれてきたら分かりませんが)
- 初期性能のプラスアルファに戻った
また使い込んでみた結果は書いてみたいと思います!
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